人の夢を笑うな。 映画『女子―ズ』ネタバレ感想

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縁あってプレミア試写会で鑑賞することができた本作『女子ーズ』。
「試写会」が生まれて初めてのことだったので、それだけで少しテンションが上がってしまった上に、舞台挨拶に登場した桐谷美玲有村架純山本美月の姿を見れたことで、僕の中の”生で見たことある美人ランキング”上位3名が入れ替わるという事態に膝がガクガクするほどの興奮を覚えてしまいました。あ、ブルー、イエロー、ごめんなさい。。。2人も可愛いかったですよ。マジで。
ちなみに、それまでの1位は本物のスーパー戦隊『ゴーカイジャー』でゴーカイピンクを演じていた小池唯ちゃん。現在上位4位が戦隊ヒーローで埋まっているのでもう1色、美人なヒーローに会いたい!

試写会の様子はこちら↓

とんでもない美女3人を見る機会になったというだけで、本作は「僕の人生に残る映画」と言いますか、下手したら死ぬ時に「走馬灯の1カット」くらいには採用されかねない映画になってしまったわけですが、「映画自体の感想は?」と聞かれると、、、
「おもしろくないことはないと言えないこともないと思うかもしれない。。」という感じです…。

作品概要

2014/日本 上映時間:97分 G
配給:キングレコード
監督:福田雄一
出演:桐谷美玲、藤井美菜、高畑充希、有村架純、山本美月

<あらすじ>
世界征服を目論む邪悪な怪人を倒すため、名字に色が入っているという理由だけで司令官チャールズに集められた赤木直子、青田美佳、黄川田ゆり、緑山かのこ、紺野すみれは、不本意ながら「女子ーズ」として戦隊を組み、戦うことに。全員がそろって繰り出される必殺技「女子トルネード」が最大の武器だったが、いまどきの女子たちは恋愛や仕事、野暮用で忙しく、なかなか全員がそろうことができず……。

感想

28 100点満点 scored by ultimate-ez女子―ズ

というわけで、試写会を見れたことで超満足しているものの、映画自体の満足度はやや低めだった本作。
ただ、決しておもしろくないわけではないというところが非常にもったいない作品でした。

本作は上映時間97分とやや短めの映画ではあるんですが、これがTVドラマで1時間づつの前後編、いや、全4話の30分ドラマだったら、かなり満足できたんじゃないかと思っています。
それはつまりどういうことかと言えば、本作の“笑いの取り方”って、基本的に全部似ているんですよね。
笑いを生み出している主要素と言えば、佐藤二郎の出演シーンに代表される“アドリブ”で共演者が笑っちゃう「ゆるめのライブ感」と、真剣に地球侵略に来ている宇宙人と兼業ヒーローの女子ーズによる緊迫感のない会話の「ギャップ」の2つ。
どのシーンも個々で観れば面白いし、劇場でも笑いは起きているんですが、さすがに1時間半を同じ笑わせ方で引っ張られると、かなり飽きが来てしまいました。

福田雄一監督の映画と言えば、『コドモ警察』『変態仮面』と観ましたが、警察ドラマをパロった『コドモ警察』と同じように、スーパー戦隊をパロった『女子―ズ』の笑いの取り方が似ていたり。
敵キャラのズレ方で笑わせるところは『変態仮面』に似ていたりと、笑いの取り方が過去作とも似ているせいで、より“飽き”を感じたのかもしれません。
そういう意味では、「出演者の大ファンで福田雄一監督作品を観たことがない人」と、「福田雄一作品の笑わせ方が大好きな人」には問題なく楽しめる作品なんだと思います。

<参考:今日の感想文はものすごく気持ち悪い文章を書いてしまったのでご注意ください! 映画『HK 変態仮面』ネタバレ感想
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そんなわけで、映画全体の雰囲気は僕には合わなかったけど合う人には合うのかな〜といった感じ。
脚本が“雑”といいますか、ラスボスを倒した瞬間から物語がフワっとしてるのも個人的には超気になる(『変態仮面』もそんなだったよな。。)ところですが、これも作風っちゃ作風。
”合う人には合う”映画としては特に問題もないのかもしれません。
(試写会で監督本人が「出演者がどんどん売れて大事になった。本来はこんな規模で後悔する映画じゃない」と言っていましたが、割と注目作になってしまったので、“合う人には合う映画”という売り出し方ができなくなってしまったのかもしれません。)

ただ、ひとつだけ、どうしでも「僕には合わなかったな〜」で流せないところがありまして。。。

それは終盤のややシリアス展開のパート。
自分勝手に行動していたレッド(桐谷美玲)が反省し、仲間の信頼を取り戻しながら再び仲間を終結させていくシーンがあるんですが、ここに僕がこの映画を愛せない超イヤな展開があるんですよ。

そこまでの展開をざっくりまとめると、、、
超真面目なレッドは、ひとりだけ絶対に怪人との戦いをサボらずに頑張ってきた人物。
でもある時、自分の夢がかかった大事なプレゼン中に怪人がやってきて、怪人との対決を初めてすっぽかしてしまいます。
真面目なレッドが来ないなんて何かあったに違いない!と心配した他のメンバーに対し、「私は夢のための大事な仕事をしている。」「ほかの人は所詮バイトなんだからいいけど、私はどうしても休めない日があるのよ!」と発言したことで、残りの4人を幻滅させてしまいます。

「なぜ自分ばっかり責められるの?他の人だってサボったことはあったのに!」と納得が行かないレッドは、それ以降も怪人襲来の呼び出しを無視し続けるんですが、実は、4人は怪人と戦いつづけていたことを知り、超大反省!
そのタイミングでやってきた最強の怪人の襲来を受け、「もう一度一緒に戦ってほしい」とメンバーの元を巡り、女子ーズを再結成する。
という感じです。

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ここで、レッドはそれぞれのメンバーの元を訪れ説得をするわけですが、その中の一人、グリーン(有村架純)に対するシーンが結構ヒドい!
バイト中だったイエロー(高畑充希)お金が必要なだけでバイト自体に思い入れはない、、マンガ喫茶で20世紀少年を読んでいたブルー(藤井美菜)を説得し、グリーンの元を訪れるんですが、売れない劇団員のグリーンは舞台の練習中。
「私にとってはレッドのプレゼント同じくらい大事な舞台なんです!」と意気込むグリーンですが、実際の役は「森の木B」という端役中の端役。
演出家からも「別にいなくても大丈夫。なんなら書割でもいいんで。」と言われる役で、「それなら怪人と戦おうよ」と説得されてしまうわけですが…それって違くないか?

傍から見たらどんなにしょぼくてもそれは紛れもない、一人の少女の夢
たとえホントにしょうもないことだったとしても、マンガ喫茶で『20世紀少年』の続きを読むことと並列に扱っていいものだとはとても思えないんですよ、僕には。

レッドの「社員の仕事はバイトの仕事より偉い」という発言を反省して、「それぞれみんな大事」という展開になるのかと思いきや、その過程で思いっきり一人の女の子の夢や情熱をバカにする。
それって、めちゃめちゃ残酷なことに思えてしまいました。

コメディなんだからそんなに真面目に考えないでも…ってことなのかもしれませんが、コメディだからこそ残酷と言いますか。
誰かの夢を「それ、ぜんぜん大事じゃないからwww」ってみんなして笑うって、、、う〜ん、ちょっと僕には受け入れがたかったですね。

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と、なぜか無駄にアツくなってしまった感がありますが、これが「映画」というメディアの良いところでもあり怖いところでもあるのかもしれません。
冒頭で「この映画がTVの30分ドラマだったらよかったのに」ということを書きましたが、映画に比べるとTVドラマってかなり集中力が低い状態で見るメディアだと思うんですよ。
何かをしながら観ることもあるし、電話がなったり、LINEが来たり、生活の中にある分、そこだけに集中してないわけだし。
そういう状況であれば、上述した不満も割と流して観てしまえたんじゃないかと思うんですが、映画だとどうしても「物語」だけに集中してしまうせいか、ふいに生じた不満が大きく育ちやすいのかな〜と思います。

TVだと面白いのに映画だと…。という作品、ちょっと考えてみてもたくさん思いつきます。
今までは、「ドラマとして完結したものを無理やり映画化するから破綻するんだろうな〜」と思って観ていたそれらの作品群ですが、実はそれだけが原因ではなく、TVと映画の視聴環境の違いも大きく影響しているのかな〜とも思うのでした。
まあでも、完結後に特別編と銘打って作られる2時間ドラマ版に駄作が多かったりもするので、やっぱり前者の理由もあるんだとは思います。『池袋ウエストゲートパーク』なんてホントに神ドラマだったのに、のちにつくられた特別2時間ドラマはかなりひどかったもんな。。。

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というわけで、作品自体に関していえば、割と不満が勝る感じだった本作。
ただ、冒頭でも書いたように「桐谷美玲」「有村架純」「山本美月」を観る機会をくれた映画という意味では、僕の人生における超重要な一作にもなってしまった作品です。
さらに、映画じゃなくTVドラマだったら、と思ったということは、この作品も映画館ではなくDVDやTV放映を待てば結構満足できるのかも!
放映前の映画の感想でこの発言も我ながらどうかと思いますが、そういう観方も含めてしまえば、これはこれでアリな映画なので、観ても損はしないんじゃないかな〜と思うのでした。

ちなみに、佐藤二郎のアドリブ芸はツボに入る人には相当楽しめるもので、特に本作で言えば、「女子ーズの5人が笑いをこらえて下を向いてしまっているところにさらに畳み掛ける佐藤二郎」はかなりの笑いどころ。
佐藤二郎ファンの方には間違いなく、超オススメの作品ですよ!

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