「ラファエル前派展(@森アーツセンターギャラリー)」でミレイの『オフィーリア』を見てきた!

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今月頭に唐突に決めた「死ぬまでにしたい100のこと。」。
その中の一つに、「死ぬまでに見たい絵」を全部見る。という項目がありまして、トップページからのリンクもないものの、「死ぬまでに見たい100の絵画」という記事をひっそりとアップしておりました。

そんな折、100の絵画に選んだ一つの絵が、現在東京にやってきていることがわかったので、ちょいと六本木までお出かけしてきました。

子どもが生まれてからはなかなか立ち寄り難い場所になっていた「六本木」。
子連れで美術館に行くのも初の体験で、なかなか大変でしたが、やっぱり“死ぬまでに見たい絵”との出会いは感動的でした!

死ぬまでに見たかった絵、それはコレ!

ジョン・エヴァレット・ミレイの『オフィーリア』!

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画像はwikipediaより引用

このいかにもヨーロッパっぽいどこか変態的な美がたまんねぇな!と思っていたんですが、やっぱりたまんねぇな!
おそろしく緻密に描きぬかれた背景のディテールと、オフィーリアの表情がスゴかった!

「ラファエル前派展」の、ここが良かった!

唐突ですが、そんなオフィーリアを擁する「ラファエル前派展」のよかったところ。
それは、見るべき絵がそんなに多くないところ!

正直な印象として、同じ「ラファエル前派」に属していても、ミレイとそれ以外の画家たちの才能の差は素人目にも明らかで、油画に復帰して以降のロセッティも含めると「ラファエル前派」の2トップといった感はありますが、やっぱりミレイが圧倒的。
その中でも、やっぱり「オフィーリア」が圧倒的なんですよ。

以前、国立新美術館で開催された『大エルミタージュ美術館展』だったり、東京都美術館で開催された『フィラデルフィア美術館展』に行った時、あまりの見どころの多さに、鑑賞し終わるのに4,5時間ほどかかってしまったことがあったんですが、子連れで美術館に4,5時間というのは、まあ、無理な話でして。
子どもが寝た隙に観に行く美術展としては、こういう“重点的に見るべき絵”が絞られている美術展は最高です!

「ラファエル前派展」のここがちょっと。。。。

上述したように、メインとなる絵が数枚に絞られている印象を持っているんですが、それは本展の展示方法にも原因がありまして。
というのも、本展における最重要絵画である『オフィーリア』が、めちゃめちゃ序盤、最初の部屋に飾られているんですよ。

だからこそ、それ以降の作品が全部「傑作『オフィーリア』との比較」という目にさらされてしまって。
特にもったいないのが、『両親の家のキリスト』などのミレイの初期作品までもが、『オフィーリア』の直後に見るせいでいまいち出来の悪い絵に見えてしまうところ。

以前、レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』や、ヨハネス・フェルメールの『牛乳を注ぐ女』などが日本に来た時は、それらの最重要絵画を後半に配置することで、「タメ」からのドーン!のインパクトがあったんですが、今回はそこがあっさりしすぎているのがちょっともったいなく感じてしまいました。

『ラファエル前派展』を観て思ったこと

ルネッサンスが興り、印象派の出現を直後に控えた19世紀中旬。
成熟しきった絵画界に対して、「何かおもしろいことがやりたい。何かやってやろう!」というエネルギーを感じる絵画が多いのが魅力的でした。

これって、今で言う『映画』に通じるものがあって。
例えば、『受胎告知』やキリストの幼少期などの宗教画を写実的で現実的に描いた絵画は、「アメコミの世界をリアルな描写で描いてみよう」という試みのクリストファー・ノーラン版のバットマンシリーズに通じるものがあったり。
「風俗画」というジャンルで社会問題を描き出そうという試みは、イタリアのマフィア社会の退廃的な現実を描いた『ゴモラ』や、実際にあった事件の真実を訴えるために制作された『トガニ 幼き瞳の告発』などに通じるものを感じます。

ジャンルは違えど、歴史というものは似たような道筋を歩むもので。
「権威あるもの」「芸術」という場所から、もっと大衆的なものへと降りてくるプロセスを経る過程において、製作者たちが考え、試してくるアプローチは、「絵画」「音楽」「映画」それぞれに似ている部分があっておもしろいな〜と思うのでした。

『ラファエル前派展』でグッと来た絵

『オフィーリア』一本狙いで観に行った絵画展でしたが、それ以外にもグッと来る絵はいくつもありました。

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<左:ジョン・エヴァレット・ミレイ『マリアナ』>
<右:ジョン・エヴァレット・ミレイ『釈放令、1746年』>

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<フォード・マドックス・ブラウン『ペテロの足を洗うキリスト』>
背景からもわかるように、あの『最後の晩餐』の直前の場面です。

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<ジョン・エヴァレット・ミレイ『ジェイムズ・ワイアット・ジュニア夫人と娘のセーラ』>

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<左:フォード・マドックス・ブラウン『あなたの息子をお抱きになってくださいな』>
<右:ウィリアム・ホルマン・ハント『良心の目覚め』>

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<左:ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ『ベアタ・ベアトリクス』>
<右:ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ『プロセルピナ』>

というわけで、なんだかんだで非常に満足できた「ラファエル前派展」。
子連れで初の美術館だったこともあり、急ぎ足で見る必要があったため、時代背景や絵画についての説明文はほとんど読まずに回ってしまったので、今日はこれから図録を読み耽ろうと思うのでした。

いやー、それにしても『オフィリア』、凄かったなぁ〜。。

余談ですが、、、

「ラファエル前派展」は朝日新聞の特別号外が出てました!
3年くらい前に行った「ピカソ展」以来の特別号外ゲットで、個人的にはふんわりと嬉しかった!

2014 02 23 21 59 page  0

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