すべての不都合は“かわいい”で蹴散らす!そう、かわいいは正義!! 映画『HICK ルリ13歳の旅』ネタバレ感想

Poster映画『キック・アス』で、「俺ってロリコンなのか?」「ドMなのか?」と、“僕の中の新たな扉”をノックしてくれたクロエ・モレッツちゃん。
それ以降すっかり彼女に夢中になってしまって、出演作は全部映画館で観てやるぜ!なんて意気込んでいたんですが、単独主演映画の本作を完全に見落としていました!!

というわけで、レンタル開始早々に観てみた本作。
『モールス』や『ヒューゴ』でも感じていたことではありますが、クロエちゃんの成長っぷりはなかなか激しいものがあり、すでに結構「大人」な雰囲気。
『キックアス』のヒットガールに恋した身としては、だんだん「クロエ・これじゃない・モレッツ」な感じになってきている気がしないでもないんですが、それでも本作での生足魅惑のマーメイドっぷりはたまりません!

ただ、正直、映画の出来としてはかなり微妙…。
後半の“ヅラ丸出し”黒髪ショートのクロエちゃんが若干『misono』にすら見えてしまって萎えまくったりすることもあったりして。。。

それでもまあ、「クロエ・モレッツちゃんを堪能する」という目的のためだけに観るアイドル映画としては、こんなもんでも特に不満はない!という感じです。

作品概要

2011/アメリカ 上映時間:95分 PG12
原題:Hick
配給:アニープラネット
監督:デリック・マルティーニ
出演:クロエ・グレース・モレッツ、ブレイク・ライブリー、ジュリエット・ルイス、エディ・レッドメイン

<あらすじ>
アメリカ中西部の荒廃した農村に住む13歳の少女ルリは、トラブルを抱えた両親に相手にしてもらえず、友だちもいない孤独な日々を送っていた。そしてある日、両親が何も言わずに蒸発してしまう。ひとり取り残されたルリは、誕生日にもらった拳銃を手にあこがれのラスベガスを目指して旅に出る。

感想

46 100点満点 scored by ultimate-ezHICK ルリ13歳の旅

というわけで、なんだか非常に適当な感じの書き出しになってしまった今日の感想記事。ですが、そもそも、なんと言いますか。この映画は「好き!」「嫌い!」という強い感情を持つような映画ではなかったんですよ。
結局はこの映画って、「クロエチャン可愛いいわね~」を楽しむための映画で。
その映画を観て、「クロエちゃん可愛いわね~」と思えたので、まあいいか、と。
そんな程度の感想しか持てない映画なので、しょうがないところです。

ただ、一つだけはっきりと言えるのは、クロエちゃん抜きでこの映画を捉えると、ひどく“雑”な映画ってこと。
そんな本作の「雑」なあらすじをざっくりと書くと、、、

アメリカ西部のド田舎で暮らす13歳の少女ルリ(クロエ・モレッツちゃん)が主人公。
父親は飲んだ暮れのろくでなし、母親は小太りハゲで小金持ちな感じのおっさんと不倫中という複雑な家庭に嫌気がさしたルリの家出騒動というのがベースのお話。

家を飛び出したルリが、憧れの地「ラスベガス」を目指しヒッチハイクをすると、さわやか好青年だけど足に障害を持ったエディのトラックに乗り込むことに成功します。
だけどちょっとしたことですぐに口論になり、しかもその口論の中でエディの障害に触れてしまったことで、トラックを追い出されてしまうルリ。

車を降りたルリが道路のわきでフテ寝していると、道路の方からおしっこが!
おしっこの主は“立ちションするセレブ女性”グレンダ。
なんかしら意気投合したグレンダの車に乗り、再び“都会”へと出発。
途中立ち寄ったボーリング場でエディと再開して、グレンダとエディの間になんかしらの因縁がある様子をにおわせつつ、グレンダの家へ。
グレンダの家では、ちょっとヤバ気(だけど金持ち)な旦那さんがいて、さらに使用人として働いているのはエディ!

そこから、ルリとエディの恋が始まるのかな~なんて思っていると、実はエディがサイコなクソ野郎で。。。
ルリをレイプ⇒監禁というヘビー展開が待っていました。。
ちなみに、直接的な描写はないものの、現実逃避しているルリのモノローグで語られるレイプシーンはなかなか重苦しくてキツいシーンで。クロエファン的にはなかなか耐え難いものがありますので要注意!!

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その後、エディの不在のタイミングで、監禁している部屋にグレンダが登場。
クロエちゃんの縄をほどきつつ、「私の時と同じだわ。。。」と過去のエディとの関係を告白し、エディの異常性(というか幼児性)のヤバさを説明しているところへ、エディが帰宅。
クロエを監禁しておきながら、元カノのグレンダへも執着を見せるというクズっぷりを発揮するエディと、ヒステリックなグレンダはグダグダと揉めだして。
ちょいとビビらせてやろう程度のノリでグレンダに銃を突きつけたエディは、誤ってグレンダを射殺してしまいます。
「ちょいちょいちょい、今のなし!なしだってば!ウェ~~ン」とアホっぽく狂っているエディにビビリながらも、ひそかに銃を奪ったクロエちゃん。
ビビりまくりで泣きまくりながら、エディを射殺します。

結局、監禁部屋に使われていたペンションの持ち主であるボーが事情を察し(というか、元々エディの異常性には気がついていたっぽい)、エディとグランダが殺しあったということで口裏を合わせてクロエちゃんは無事に開放。
クロエちゃんを気にして、「LAで学校をやっている姉を紹介しようか?」と気遣うも、やっぱりお母さんのところに帰ることにするクロエちゃん。
実家に電話をすると、心配はしてくれているものの、愛人といちゃいちゃしている母親の様子に再び軽く絶望。
ブルーな気持ちで家へと向かうバスに乗り込み、常に持ち歩いていたスケッチブックを見ながらこの数日間を振り返っていると、スケッチブックの最後の絵にボーからのメッセージとLAに住むという姉の住所がメモされているのを発見!
「私の運命は私が決めるわ!」とバスを降り、LA行きのバスに乗りこむところで映画は終わります。

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というわけで、言葉にしてみるとやはりどうにもあらすじの安っぽさは気になるところ。

ただ、爽やかに見えた青年が実はやばいヤツだった!というのは定番の展開ながらも、「少女を襲うサイコパス」というより「ただの駄々っ子」だったという展開はちょっと新鮮で。
「足が悪い」というコンプレックスがあるせいか極端なほどに自分に自信がなく、それが他者への依存という形で顕現している独占欲の権化とも言うべきクソ野郎っぷりには確かに驚きがありました。

でも、本作の印象的なところって、本当にそれだけなんですよ。
あ、もちろん、クロエ・モレッツちゃんの可愛さをのぞいての話ですけど。

例えば、ルリのキャラクターの掘り下げなんかも全然されてなくて。
特に顕著なのがオープニングから、旅がはじまるまでの展開。
ここが悪い意味でテンポが良すぎなんですよ。
ろくでもない家で育って、「自分の居場所」を失ってしまったからこそ「ここではないどこか」へ旅立つっていう話なんでしょうけど、サクサク進みすぎるせいか、10代にありがちなプチ家出くらいにしか見えないんですよ。
このあたり、韓国映画の傑作『息もできない』のヨニというキャラクターが体現していた「居場所のなさ」なんかに比べると、ホントに薄っぺらく感じてしまいました。

さらに、映画のつくりが雑なせいもあるんでしょうけど、字幕もかなり雑!
クロエちゃんがエディに対して「暴言」を吐くシーンがあるんですが、僕の英語力が乏しいので何て言ってるのかまでは聞き取れなかったもののまちがいなく1~2音節くらいの言葉をぶつけているんですよ。
しかも、その後の展開を見ても、おそらくは「この、びっこ!」的な差別用語ニュアンスを含んだ言葉のはずで。
それなのに、そこに当てられている字幕が「足の悪い人!」って。
なんなんでしょう、この語感の悪さ。
もちろん差別用語を字幕にできない事情なんかもあるんでしょうけど、もうすこしリズムってもんを考えて欲しいもんです。

さらに本作はタイトルも最悪で。
『HICK ルリ13歳の旅』の「HICK」って、日本人的にはいまいち馴染みのない英単語で、パッと見ですんなり意味のわかるタイトルではないじゃないですか。
副題に長い日本語が使われているから、そちらの方が頭に入ってくる感じで、「HICK」はスルーしちゃう人が多いと思うわけですよ。

ちなみに、この「HICK」って侮蔑的なニュアンスでの「田舎者」っていう意味です。

ようするに本作は、「田舎者」が「田舎」を出ようとしたら、たちの悪い「田舎者」に捕まった話ってこと。
ただ、タイトルを「HICK」という“馴染みのない英語そのまま”にしているせいで、ニュアンスがいまいち伝わらなくなっている気がするんですけど!!

つまりこの映画って、本来は「田舎者」差別とか「障害者」差別っていうちょっと取り扱いにくいテーマをそれとなく扱っている映画ってこと。
それを、何の意図かわからないけど、日本版のタイトルと字幕でもって隠しちゃっていて。
そして、その結果、深みがなく印象に残らない映画になってしまっているわけですよ!!

まったくもう!その点がかなり不満な作品ですよ!!

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ただ、「じゃあ日本語版では漂白されてる映画の本質を知ったら「好き」な映画になるか?」といえば、それもまた違ったりして。。。
これは、僕が「超田舎」出身だから感じるのかもしれないけれど、この映画における「田舎」の表現はことごとく不快でした。
“「田舎セレブ」の成金っぷりの表現”とかの悪意がスゲーやな感じだったりともろもろあるんですが、僕が特に不快に感じたのはラストシーンのバスの描写!
田舎へ向かうバスはじじばばばかりで、LAへ向かうバスには夢で溢れている若者だけが乗っているという対比がどうにも…。
田舎へ戻ることは後ろ向きで、都会へ出ることが前向きという印象を刷り込んでくるような感じで、非常に不快です!!

長崎の田舎を出て、横浜なんぞに住んでいる僕がいうと説得力もないんですが、「都会へ出ることばかりが正しいわけでもないでしょうよ!」なんてことを思ってしまいました。

とまあそういう感じで不満ばかりを書いてしまいましたが、まあクロエ・モレッツを目的で観る分にはその辺りはわりとどうでもよくて

「ホットパンツで生足を見せつけるクロエちゃん」。
「銃を手にクリントイーストウッドごっこに興じるクロエちゃん」。
「貧相な体系を気にして胸を寄せてみるクロエちゃん」。

どれもたまりません!!

表情クローズアップのカットも多く、実のところこの映画のテーマは「クロエモレッツのプロモーションビデオ」ってだけなんじゃないかと思うほど。
そして、そうやって観るとこの映画100点です!!
ヒットガール時代からもおなじみの「不快そうに唇をゆがめた顔」も頻出して、たまりません!!

というわけで、グダグダとゴニョゴニョと不平不満を書き綴った感想の締めとしてはまったく不適切だという自覚はありつつも、、、いや〜「かわいいって正義」ですな〜!!

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