これぞ、圧倒的な映像表現の“凄み”!映画『プロメテウス』ネタバレ感想

プロメテウス

開始数秒で一気に心を奪われ、そこから最後まで一瞬たりとも目が離せないほどにガッツリ心をつかまれた。
ネットを見ると、「賛否両論分かれている」なんて評価を目にしていて、ちょっぴり不安もあったんだけど、

おいおい!この映画のどこに「否」 があるっていうんだ!
最高じゃないか!!!

作品概要

原題:Prometheus
2012/アメリカ 上映時間:124分 PG12
配給:20世紀フォックス映画
監督:リドリー・スコット
出演:ノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアース

<あらすじ>
地球上の古代遺跡で人類の起源にかかわる重大な手がかりを発見した科学者チームが、その謎を解明するため宇宙船プロメテウス号に乗り、未知の惑星を訪れる。しかし、そこには人類が決して触れてはならない、驚きの真実が眠っていた……。

感想

92

基本的には2時間強の上映時間の間、終始「最高だぜ!」 と思い続けることになった本作『プロメテウス』。

そんな本作の最大の魅力は、なんといっても「映像」の魅力だ。
ここであえて「映像美」という言葉を使わないのは、本作では「美」以外の映像表現こそがスゴイからだ。

美しいものは、美しく。
醜いものは、醜く。
おぞましいものは、おぞましく。
現実には存在しない世界観を、 圧倒的な実在感で描く表現力が、とにかく絶品。

その中でもさらに、個人的に特に心を奪われたのが、巨大なものを巨大に見せるシーンの表現力だ。

「デカいものが、すっげーデカく見える」って、映画の感想としてはこの上なくバカっぽいんだけど、いやいや本当にデカいものがすっげーデカいんですよ。
「デカいもの」の質感、カメラワーク、さらには画面内にフレームインしてくるタイミングも完璧で、スクリーンを通して見ているだけのはずなのに、登場人物たちと同じように「・・・圧巻。」という感覚を共有できてしまう。
この感覚をこのレベルで共有できる映画っていうのは、過去にもほとんど存在しない気が。

ようするに、「デカいものをデカくみせる映像表現」に関して言えば、史上最高・世界最高峰と言っても過言ではないんじゃないでしょうか。

ちなみに、映像「美」についても、当然ながら素晴らしく、美しものは強烈に美しい。
それが特に顕著なのが、オープニングの一連のシーケンスだろう。
映画が始まると同時に、ものすごい迫力で映し出される雄大な大自然。、、、からの、DNAの二重螺旋、というダイナミックなジャンプ。
「これぞ映像美!」という表現で、観客の目を一気に作品に釘付けにする点で、超強力なオープニングだ。
と同時に、予告編やプロモーションで散々煽られていた「人類の起源」の答えも、実は映画開始数分で既に語られていた、という展開。
この展開も、なんだかすげーかっこいいじゃないですか!

というわけで、要するに何が言いたいかというと、本作『プロメテウス』は、タイトルコールまでの数分の映像だけでも超かっけーし、いろんなものが超でっかくて迫力ハンパねー!ということ。
そして、この数分間の映像を見れただけでも、もう十分に幸せなんだよ!ってことなんです。

そんなわけで、最初から最後までをものすごい興奮状態で見ていたわけですが、数日を経て冷静になってみれば、そりゃあまあ、気になるところが無いこともない。

例えば、「冷凍睡眠から目覚めたシャーリーズ・セロンがセクシーに腕立て伏せ」なんて、まさに「こういうシーンを入れたかったから」以上の理由が見つからないシーン。
他にも「こういうシーンが欲しいから、こういう展開にしたんだろうなぁ」と思えるところは少なくない。

そういう意味で、もっとも無理矢理な展開は、「ショウが“アレ”を出産するまで」のくだりだろう。

あの一連に関しては、デイヴィッドの行動がまったく意味不明だ。
なぜ、謎の生物をこっそり宇宙船に持ち帰ったのか?
なぜ、あの液体をホロウェイに飲ませたのか?
そこにはまったく説明がない。

そりゃそうだ、あれは「ショウによる、セルフ帝王切開!しかも生まれてくるのは、“エイリアン”!」という、強烈なシーンを撮りたかったってだけなんでしょう。

でも、悔しいかなあのシーン、めちゃくちゃ見応えがあって「最高!」なんですよ。

僕はこうやって映画の感想を書くとき、作品によっては、「あれはご都合主義すぎる!」なんていう批判をすることもある。
そんな中、本作に関してだけは「何だかんだあるけど、見応えがあって、最高でした!」って言っちゃうのは、我ながら一貫性がないとは思う。

しかし、「理論」や「細かい表現」を塗りつぶすような、圧倒的なインパクトっていうものが存在するのだ。
圧倒的な映像表現の“凄み”によって、話の整合性なんて気にする暇がない、なんてことがあるのだ。

そして、「映画」が好きっていう理由の一つは、まさにそういう“凄み”との出会いがあるからだったりするじゃない!
こういう映画との出会いっていうのが、映画好きにとっての至上の喜びだったりするじゃない!

だから、今回に限っては「何だかんだあるけど、見応えがあって、最高でした!」と、堂々と言えるんです。

他にも気になるところはありますよ。

「衛星LV-223に到着してすぐに人工物らしきものを見つけて感動してたけど、無人探査機とか飛ばす前に、いきなり有人で来ちゃったのかい?」とか。
「未知の星、しかも知的生命体がいる前提なのに、 武器を持たないのかい?」しかもショウに至っては、武装した仲間に対して「そんなもの必要ないわ!」って、おいおい!
武装してないのは宇宙船も同じで、ミサイル的なものを一発でも積んでたら、最後に「体当たり!」なんていう戦法に出なくてよかったのに!とか。 (しかも、「体当たり」に関しては、船長+部下2名はノリノリなんかい!)
さらに、「おい、大気の成分が地球と一緒だぜ!宇宙船のヘルメット外しちゃお!」 って、もうちょい病原菌とか未知のウイルスとか警戒しろよ、とか。
例のオペマシーンも、「堕胎手術をして!」「コノ機械ハ男性用ナノデ無理デス。」「あ〜ん、もう!じゃあ、開腹手術をして!」「おk!」って、「男性用だから女性の手術は無理やったんちゃうんかい!」とか。

細かいことを言い出すと、本当にキリがない。

でも、少なくとも映画を見ている間は、そういう要素がほとんど気にならないし、見終わった後の今でも、それを「細かいこと」だと断じることができる。
それは、前述したとおり、本作の映像作品としての「凄み」がハンパね〜っていう一点に尽きるわけです。

なんだか「すげー!すげー!」言っているだけで、本当にバカみたいな今日の感想ですが、これはまさに、本作が「バカになって見ることができる作品」という稀有な一品だということなんです。
それこそ、リドリー・スコット監督の『エイリアン』を初めて見たときのような、僕個人の映画体験で言えば、『ジュラシックパーク』や『ターミーネーター2』を初めて見た時のような気分で、興奮状態から覚めることが出来ないのだ。

 

五感のすべてを映画に持っていかれて、他の何も見えないし、何も聞こえないし、何も考えられない。
2012年の今、 30歳になった今、こんな体験をできるなんて、、、本当にいまだに信じられない。

本作が『エイリアン』の前日譚だという噂は聞いていて、「エンジニアの宇宙服や宇宙船のコクピットのデザイン」「エンドロール後に生まれる“アレ”のデザイン」なんかでテンションが爆上げしたというのもあるんだろうけど、それを差し引いても、間違いなく2012年を代表するような傑作!

いやー、これがあの『エイリアン』や、あの『ブレード・ランナー』を監督し、あの松田優作が癌であることを隠し、延命治療を拒んでまで出演を願った『ブラック・レイン』を生み出したリドリー・スコットの力か。。。

絶対的な賞賛と、興奮と感動と感謝でもって、こう言いたい。
『プロメテウス』、最高だ!!!!

Commentsこの記事についたコメント

3件のコメント
  • リールー より:

    映像美、という言葉は最初の数分間でまさしく堪能しました。開始早々に「この地球?の眼下に流れていく絶景を観れただけで元とれた...」とその後の展開がたとえ見るに堪えない出来だとしても私はこの映画を観たことを絶対後悔しない、と確信したのです。
     ねー、すごいですよね?¥?
    デイビットの無機質な美しさと何を考えているか分からないミステリアスな雰囲気にも興奮と興味を覚えます。
    突っ込みどころが山ほどあったって、それを些細な問題にしてしまうほど確かに「凄み」のある映画です。デカイものをごく自然にその「デカさの脅威」を見せつける技術、ですかー。そういう視点も面白いですね!巨大な惑星の地表を堪能した後に一気にDNAらせん構造まで詳細にパンしちゃうわけですし。
     これはきっと何度も見返す映画になりそうです。

  • […] なんてったって、この映画、超かっこいいんですよ!!! (先日の『プロメテウス』の感想に引き続き、バカ丸出しの感想になりますが、ご了承ください。) […]

  • […] 05. ドライヴ 06. トガニ 幼き瞳の告発 07. レ・ミゼラブル 08. プロメテウス 09. タッカーとデイル 史上最強にツイてないヤツら 10. ザ・レイド 番外編. […]

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